幸せになるためのイタリア語講座
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シェルフィグ監督インタヴュー



自分の気持ちをうまく相手に伝えられない登場人物を見て、あまり感情表現が得意でない日本人ととても接点を感じました。
そういった性格はデンマークの国民性と関係があるのでしょうか。
シャイであることと、コミュニケーションが上手くとれないということは、間違いなく映画のテーマですね。シャイであることは、デンマーク人の気質であると思います。
映画のテーマとしては、悲しみをいかに乗り越えるかという視点もあります。大人になること、自分中心を押さえ、外の世界から喜びを得ること、自分が世界の中でどう機能しているかということをあまり気にしないこと、などを描いています。この映画には沢山の側面があるので、みんなに気に入ってもらえたのではないでしょうか。
人々の不安や喜びといったものが、映画に描けているんだと思います。



『幸せになるためのイタリア語講座』はドグマ・ルール(貞潔の誓い)に基づいて製作された作品ですが、監督する上で苦労されたことはありましたか?
ドグマのルールはとても自主的なものです。ルールを監視する警察がいるわけでもない。とても効果 的ですし最高でした。なんだかヒッピーになったようで、楽しいことばかりでしたよ(笑)。最初はルールを恐れて「これは大変なことになるぞ」と思うけど、通常の映画を作るより楽だということに気づいていくんですよ。現実がたくさんのものを与えてくれるから仕事量が少ない。
つまり、現実が仕事をしてくれるからです。雨が降ったら、囲いを作って人工の光をあてようとせずに、ただ雨を撮れば、それがシーンへの贈り物になるんです。
ドグマのルールは作家を助けるためにあって、決して物事を難しくするためではないんです。







イタリア語講座の夜間クラスを舞台に選んだ理由を教えてください。
デンマークでは夜間のスクールがとてもさかんです。イタリア料理や、日本の生け花のコースもあります(笑)。何かを習うというのはとても良い設定ですし、私自身、生徒や先生の立場で学校にはたくさん関わってきましたので、とても自然な流れでした。私が見てきたことや経験してきたことを反映したということですね。
私の世代のフィルムメーカー達にとっても、デンマークの映画学校はとても重要で、卒業するだけではなく、ときおり教えに戻っていったりします。
学校は、日常の生活を見せるのに適した設定で、人々はそこで出会って暖かい雰囲気が出来たりしますよね。



1人の働く大人の女性として、シングル生活を送る人たち、観客に向けてメッセージをお願いします。
『幸せになるためのイタリア語講座』は、他人を助けて他人を信じて、という話です。人が苦しい時に、手を差し伸べる人がいるということです。ハードに仕事をしていて孤独であるときにも、そういうことがあれば孤独感が減るのではないかと思います。本編中でも、あまり隣の人を批判はしていませんよね。自分のことにこだわりすぎていないので、偏見を持たずに他人の中に可能性を見出すのかもしれません…。
でも日本の働く女性にはどうなんでしょう、分からないわ!(笑)。日本の女性はとてもたくさん仕事をするので、イタリア語講座に通う時間が無いかもしれませんね(笑)。
ところで、あなたは日本人がこの映画から何を得ると思います?
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