ビート世代が持つスタイルは、アメリカの新世代のみならず、自分が暮らす日本の新世代にも、無意識下の影響を与えているかもしれない。
佐野元春
これだけの貴重な映像を探し当て、見事にまとめあげたチャック・ワ-クマン監督の手腕にただただ脱帽するばかりだ。
中川五郎
いずれにせよ、何か物事の本質を見ようとするのなら安易な解答などという楽ちんで退屈なソファにもたれかかっていては、多分ダメなのである孤独を恐れず、群れから遠くはなれて一人で立たなくてはならないのであろうアレンもジャックもビルも退屈していたのじゃあるまい―――僕や 君のように 退屈していたのじゃあるまいか
真島昌利(ザ・ハイロウズ)
書店に現在並ぶ魚のウロコほどの大量の書物。
その中でビートと呼ばれた人々の本は意外と少なく、本好きの誰もが知っているタイトルだけ。
僕が読んだ本だって、代表作プラス何冊か。
だって、世界中の詩集が読める今なんだから。それはCD と同じ。
だけどこの映画が僕に迫ってくるのは、彼等の揺らした歴史の中で、現在の人々が生きている事。あとは奇跡的な人同士の出合い。
それらはビートルズと同じ。
青柳拓次(LITTLE CREATURES、BOOKWORM)
コンガが脈を波打つ様に人はみな生まれながらにしてJAZZの即興演奏をしてる
ぼくの「ビート」は1/2PUNK、1/2サティ
山崎円城(NOISE ON TRASH、BOOKWORM)
どんなに勉強したってわからないことがある。
(中略)
でもみんなそうやって自分を見つける。
高木 完
この映画の中で本人たちが語る短い言葉は、どんな本で読む解説よりも彼らのことを身近に感じさせるだろう。
マイケル・マクルーアが最後のところで言うように――ぼくたちはみんな彼らなのだ――と思う。
友部正人
危ない人たちの総本山!ヤバい空気感にまず恐れ入る。
言葉が時間と空間をつきさして、一直線にサブカルチャーがルーツを遡っていく。
アナーキーなマナーのルーツにビックリさせられる。あるいはその前のヨーロッパからの流れがどこかに見えてきて、つながっていく。
今頃になって色々はっきり見えてくるからスゴーク面白い。
サエキけんぞう
“ことば”はもどかしい。
例えばパーカーやヘンドリックス達が放ったスピード、トーンを前にすれば、それはひとたまりもない儚(ルビ;はかな)さの気がしてならない。
だが、それでもありえるはずの“ことばの力と意義”をこの主人公達は静かに吠えてみせる。
彼等の人生への共感などとっくにないが、その“魂のBEAT”に心揺さぶられる思いの映画だ。
仲井戸“CHABO”麗市
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