元首相 拉致監禁。事件の裏側で何が起こっていたのか?

夜の外側 イタリアを震撼させた55日間

8/9(金)Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか全国順次公開

TRAILER

INTRODUCTION

相次ぐテロリズムにより、イタリアが社会的、政治的混乱にあった「鉛の時代」。1978年3月のある朝、キリスト教民主党党首で、元首相のアルド・モーロが、極左グループ「赤い旅団」に誘拐される、という、イタリアのみならず、全世界をゆるがす事件が起こる。
内務大臣コッシーガや教皇パウロ6世、そしてモーロの妻 エレオノーラらが、モーロを解放させようと画策するのだが…。

『夜よ、こんにちは』(03)で同事件を「赤い旅団」側から描いたイタリアの巨匠マルコ・ベロッキオ監督が、「すでに語られた物語には戻らない」という自身のルールを破り、外側〈政府、法王、神父、警察、教授、妻、子供たち…、様々な立場で事件に関与した人々〉の視点を交えて、6エピソードからなる一大巨編として作り上げたのが本作である。
2022年カンヌ国際映画祭カンヌ・プレミア部門で上映された後、イタリアでは前編、後編に分けて劇場公開、その後国営放送RAIで放送されて高視聴率を記録。2023年ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞17部門にノミネートされ、ファブリツィオ・ジフーニ(『人間の値打ち』)は最優秀主演男優賞を受賞、その妻エレオノーラ役のマルゲリータ・ブイ(『3つの鍵』)と、教皇パウロ6世役のトニ・セルヴィッロ(『グレート・ビューティー/追憶のローマ』)はそれぞれ助演男女優賞にノミネートされ、その年のイタリア映画界を席巻する形となった。
史実とフィクションを交えた、その力強くも絢爛たる筆致で描かれるドラマは、340分という長さを全く感じさせず、観る者に大きなカタルシスを与えるに違いない。

COMMENT

もっと読む

STORY

1978年3月のある朝、戦後30年間にわたってイタリアの政権を握ってきたキリスト教民主党の党首で、元首相のアルド・モーロが、極左武装グループ「赤い旅団」に襲撃、誘拐されてしまう。世界が注目し、イタリア中が恐怖に包まれたその日から、55日間の事件の真相を、アルド・モーロ自身、救出の陣頭指揮を執った内務大臣フランチェスコ・コッシーガ、モーロと旧知の仲である教皇パウロ6世、赤い旅団のメンバーであるアドリアーナ・ファランダ、そして妻であるエレオノーラ・モーロの視点から描く。果たして、アルド・モーロは救出されるのか―。

相関図
相関図

DIRECTOR

マルコ・ベロッキオ
監督・原案・脚本

マルコ・
ベロッキオ

Marco
Bellocchio

1939年11月9日、イタリア・ピアチェンツァ生まれ。26歳にして『ポケットの中の握り拳』(65)で長編デビュー。2003年に、本作と同一テーマである赤い旅団によるアルド・モーロ事件を主題にした『夜よ、こんにちは』を発表、第60回ヴェネツィア国際映画祭にて特別個人貢献賞を受賞。その後、『甘き人生』(2017)がカンヌ国際映画祭監督週間のオープニング作品に選出、2019年には『シチリアーノ 裏切りの美学』がカンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品され、ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で 6部門受賞を果たす。2021年にカンヌ国際映画祭で名誉パルム・ドール賞を受賞。

CAST

TIMETABLE

Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下 
タイムテーブル
timetable

※本作は前編(Ⅰ~Ⅲ)と後編(Ⅳ~Ⅵ)、各170分に分けての上映となります。
※8/23(金)以降の上映有無に関しては劇場HPをご確認ください。

THEATERS

都市劇場名TEL公開日

menu