あなたとなら、信じられる。
世界はやさしさに満ちている、と。

わたしはダフネ Dafne

あなたとなら、信じられる。世界はやさしさに満ちている、と。

ある朝、突然母が逝った。残ったのは悲観論者の父と、日々の暮らしを愛する娘。 この悲しみ、ふたりならきっと乗り越えられる…。ベルリンを温かく包み込んだ、イタリアのちいさな家族の物語。

7/3(土) 前を向いてロードショー!

予告編
ポストカード付き前売券

Trailer

ある朝、突然母が逝った。

Introduction

場面写真

ダフネが教えてくれる。
大事なのは、自分を好きになること。
人を信じること。

ダフネは快活で社交的なダウン症の女性。スーパーで働きながら、母マリア、父ルイジと平穏に暮らしていた。しかしマリアに突然の死が訪れ生活が一変。年老いたルイジは自分が死んだら娘が独り残されてしまう、と不安に苛まれてふさぎ込んでしまう。ある日、ダフネは、母の生まれた村を訪れてみようと父に提案。その旅は、愛する人の死を乗り越え、お互いを理解し合うための、かけがえのないものになっていく…。

場面写真

ベルリン国際映画祭公式上映後、
満場の拍手!
ダフネ役
カロリーナ・ラスパンティが観客を魅了!

監督はデビュー作「Mar nero」(08)がロカルノ国際映画祭で3部門を受賞したフェデリコ・ボンディ。長編第2作にあたる本作は、第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品され国際批評家連盟賞を受賞。主演ダフネに扮するのは、監督がSNS上で見出したカロリーナ・ラスパンティ。自伝を出版するなど創作活動はしていたものの、女優には初挑戦。チャーミングでシニカルなその自然体の演技に、観客は瞬く間に魅了された。

場面写真

静謐な風景の中を往く、父と娘。
軽やかなユーモアに彩られた、
トスカーナの旅。

母の生まれた村を訪ねるため、ダフネと父はトスカーナへ向かう。宿屋の夫婦、若い森林警備隊員たち…、ちいさな出会いと別れを繰り返しながら、その旅は愛する家族の死を乗り越え、互いを理解し合う、かけがえのないものになっていく…。
ささやかな日常にこそ真実があり、与え合い赦し合うことが幸せへの道なのだと教えてくれる、新たなる珠玉のイタリア映画が誕生した。


残ったのは悲観論者の父と、

Story

場面写真夏の終わり、父のルイジと母のマリアと三人で休暇を過ごしたダフネ。しかし、楽しいバカンスが一転、帰り支度の最中に突然マリアが倒れてしまう。すぐに病院に運ばれるが治療の甲斐なく、帰らぬ人に……。あまりに唐突すぎる母の死に、ダフネは泣き叫び、感情を露にする。ルイジはそんな彼女を心配し、必死に落ち着かせようとするが、ダフネは辛く当たってしまう。

場面写真マリアの葬儀が終わり、普段の生活へと戻る二人。ダフネは、元来の明るさと、勤務先のスーパーマーケットの同僚や友人の支えによって、少しずつ日常を取り戻していく。一方、気丈にふるまっているようにみえたルイジは、喪失感と不安で押し潰されそうになっていた。一家の精神的支柱であったマリアがいなくなってしまった今、ダフネと二人だけで、どう生活していけばいいのか。

場面写真そんな父の異変に気付いたダフネはある提案をする。それは、母の故郷コルニオーロへ歩いて向かう、ことだった……。

日々の暮らしを愛する娘。

Director

フェデリコ・ボンディ

フェデリコ・ボンディ Federico Bondi

1975年、イタリア・トスカーナ州フィレンツェ生まれ。フィレンツェ大学にて映画を専攻。卒業後、脚本と監督を務めた初長編作品「Mar Nero」(08)を発表。老夫人とその介護をする女性との関係を描いた同作が2008年ロカルノ国際映画祭のコンペティションにイタリア映画として唯一選出され、最優秀女優賞、エキュメニカル審査員賞、ヤング審査員賞を受賞する。さらに、イタリア・アカデミー賞ともいえるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では主演女優賞にノミネート、ナストロ・ダルジェント賞では新人監督賞にノミネートされるなど高評価を得た。以降は、広告やドキュメンタリー作品の監督を務め、『わたしはダフネ』は2作目の長編劇映画である。
主な作品に、「Soste」(01)、「Soste Japan」(02)、「L’uomo planetario」「L’utopia di Ernesto Balducci」(05)、「Educazione affettiva」(14)などがある。(※『わたしはダフネ』以外は日本未公開)

Director’s Note

この悲しみ、
ふたりならきっと乗り越えられる…。

Cast

  • カロリーナ・ラスパンティ

    ダフネ

    カロリーナ・ラスパンティ Carolina Raspanti
    More info
  • アントニオ・ピオヴァネッリ

    ルイジ

    アントニオ・ピオヴァネッリ Antonio Piovanelli
    More info
  • ステファニア・カッシーニ

    マリア

    ステファニア・カッシーニ Stefania Casini
    More info

ベルリンを温かく包み込んだ、

Comment

※敬称略・順不同
  • 真実を見ることを恐れないまなざし。
    今たくさんの人が求めている力かもしれない。
    ダフネの正直すぎる生き方に、
    固くなった心がほぐれていく。
    作品の持つ圧倒的な明るさに救われた。

    石橋静河(女優)

  • これは障害者の苦難とそれを乗り越える感動を描く、
    ハートフルストーリーではない。
    家族とは、愛でつながり、もがきながらも
    背中を任せ合うチームであると気づかせられる、
    サバイバルストーリーだ。

    岸田奈美(作家)

  • 突然、愛する母を亡くし、心に穴が開いた父と娘。
    その娘はダウン症のある子供だった。
    22歳の時、私の母が突然死んだ時を思い出した。
    偉そうにしていた父は生きる気力を無くし、
    弱くなった。
    しかしダフネは負けない。
    母に会うための、美しい再生のロードムービーだ。

    宮本亞門(演出家)

  • 「人生はしんどいの」。
    最愛の人を亡くしても安定剤に頼らない。
    悲しみは受けとめる。逃げない。かっこいい生き方。
    ダフネに触れると、みんな彼女を好きになる。
    人たらしだ。
    こうやって生きればいいのか。教えられた。
    コロナストレスに負けない生き方のヒントが山盛り。
    今こそ観てもらいたいステキな映画だ!

    鎌田實(医師・作家)

  • ダフネのシニカルで寛容な優しさは、
    この映画の1つ目の奇跡だ。
    その優しさがダフネの行末を案じながら、
    その出生を喜べなかった負い目にさいなまれる父の魂の殻をはがし、
    真実の魂を救い出した。これは2つ目の奇跡だ。
    3つ目の奇跡はネタバレだ。プレゼントとしか記せない。
    観て、その衝撃を味わってくれ。

    志茂田景樹
    (作家・よい子に読み聞かせ隊 隊長)

  • 私には沢山のダウン症の友達がいる。
    だから「ダウン症はみな天使」と
    甘い言葉でまとめたりはしない。
    一方で「ダウン症はかわいそう」という人がいる。
    そうだろうか?
    ダウン症のヒロインを演じたカロリーナを見てほしい。
    彼女の言葉は本質を突いている。
    セリフではなく、心からの魂の言霊だ。
    彼女の最後の一言に私の心が持っていかれた。

    笠井信輔(フリーアナウンサー)

  • 大事な誰かを亡くした経験のある人なら誰でも、
    ダフネの想いに共感できるはず。
    母の故郷を訪ねる父ルイジとの旅の終わり、
    ダフネの母への想いが語られるとき、
    熱いものが胸の奥からこみあげてくるのを、
    どうぞ、我慢しないでください。

    永千絵(映画エッセイスト)

  • 人生を物語と考えれば、いろいろなことがあって当然。
    喜び、悲しみ、もやもや、
    持ってるもの、持ってないもの。
    みんな違うし、全部が違うわけでもない。
    みんな色々な事情があるけど、
    なるべく素直にお洒落に向き合っていきましょ!
    とダフネに言われたような気持ちになりました。

    星野概念(精神科医など)

イタリアのちいさな家族の物語。

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